演奏家に訊く vol.6 ツィンバロン奏者 生頼まゆみ 開催のお知らせ



好評のうちに回を重ねてきました「演奏家に訊く」シリーズですが、本年からは年1回に過去に登場頂いた方に再登場いただく機会を設けることといたしました。
今回、この再登場枠に、西欧で唯一ツィンバロン科のある、フランス国立ストラスブール地方音楽院でディプロムを取得された生頼(おうらい)まゆみさんを迎え、この楽器の魅力と様々な演奏方法について、演奏を交えて語って頂きます。ツィンバロンはハンガリーを中心とした中央ヨーロッパの民族楽器で、ピアノの弦を撥で直接叩くかのような音色に特徴があります。実際、その機能は初期のピアノ製作者たちの心を捉え、ピアノのダンパーペダルのシステムはツィンバロンを参考に生み出されたといいます。ロマ(ジプシー)の音楽でしばしば使用されてきたツィンバロンですが、コダーイの「ハーリ・ヤーノシュ」組曲など、クラシック音楽でも使用され、現代では、ブーレーズ≪レポン≫、デュティユー≪空間の神秘≫、≪ヴァイオリン協奏曲「夢の樹」≫、クルターグ≪亡きR.V.トュローソヴァのメッセージ≫、ホリガー≪ヴァイオリン協奏曲≫など、ソロ・室内楽からオーケストラ作品まで、優れた作品がこの楽器のために生み出されています。
東京都響定期演奏会にて、ジョン・アダムズの≪シェヘラザード.2≫の日本初演を終えられたばかりの生頼さんに、これらツィンバロンの新たなレパートリーについて、奏法の実演とともに伺っていきたいと思います。奮ってご参加ください。

【演奏曲】
György Kurtág(1926- ) ≪Hommage a Berenyi Ferenc 70≫
Luca Antignani(1976- ) ≪Due interludi≫からInterludio I(日本初演
Joao Pedro Oliveira(1959- ) ≪Maelstrom≫ cimbalom and tape
木下正道(1969- ) ≪crypte VIII≫





演奏家に訊く vol.2 ツィンバロン奏者 生頼まゆみ
【お話・演奏】生頼まゆみ (プレゼンター、訊き手 石塚潤一)
【日時】2017年5月21日(日) 17時開始(開場16時30分)
【入場料】予約一般 2000円 予約学生1500円 学生証提示をお願いいたします 当日2300円
【予約】Facebookのイベントページにて参加表明いただくか、junichi.ishizuka@gmail.com まで、お名前、人数、御連絡先を記載の上お送りください。
【会場】御嶽神社集会場 (東京都練馬区石神井4-34-9 近く)。定員30名。

西武新宿線上井草駅より徒歩8分
荻窪駅より西武バス(荻14 上井草経由 石神井公園行き)にて、井草高校下車 徒歩1分
西武池袋線石神井公園駅より西武バス(荻14 上井草経由 荻窪行き)にて、井草高校下車 徒歩1分







【登壇者プロフィール】 
 
生頼まゆみ

西欧で唯一ツィンバロン科のある、フランス国立ストラスブール地方音楽院でディプロムを取得し、同時にストラスブール市賞受賞。また、審査員満場一致の最高位の成績でコンサート奏者資格を取得。ツィンバロン ソロ奏者として、国立ローマ・サンタ・チェチリア管弦楽団、SWRバーデンバーデン、フライブルグ交響楽団、ゲッティンゲン交響楽団、フランス国立ラインオペラ等のほか、2013年ヴェネツィアビエンナーレにてパドヴァ・ヴェネト管弦楽団とツィンバロンコンチェルトを共演し好評を博す。現代音楽グループ、Ensemble Accroche Note、Ensemble Lineaのメンバーとして活動後日本へ帰国し、ラ・フォル・ジュルネ新潟などでのソロリサイタルや、アンサンブルノマド定期演奏会にゲスト出演するなどの演奏活動、CD録音などに参加している。トーキョーワンダーサイトExperimental Sound,Art&Performance Festival 2009特別賞受賞。

石塚潤一

東京都立大学理学研究科物理学専攻修了。2002年度柴田南雄音楽評論賞奨励賞受賞。読売新聞、ミュージックマガジンユリイカ別冊、音楽現代、音楽の友などへ寄稿。現在、Buncademy にて譜面を徹底的に読み込んだ上で作曲家に話を伺う「作曲家に訊く」シリーズを継続中。松平頼暁近藤譲湯浅譲二の各氏にお話しを伺う。ツィンバロンを愛用した2人の作曲家:デュティユとクルターグを含む、現代作曲家10人の10作品について解説した原稿が、の音楽現代2016年7月号に掲載されている。

演奏家に訊く vol.5 ギター奏者 山田岳

ギターの起源は紀元前3000年に遡り、いわゆるクラシック・ギターに限っても、すでに200年以上の歴史をもっています。そこでは、フェルナンド・ソル、マウロ・ジュリアーニ、マテオ・カルカッシ、あるはフランシスコ・タルレガといった、ギター演奏家でもあった作曲家たちによって、レパートリーが開拓されてきました。
しかしながら、20世紀の後半以降、ギター奏者ではない作曲家が、奏者の身体性とは離れた様々なアイディアをこの楽器へと齎し、極めて興味深い作品を作曲しています。また、エレキギターの誕生はギターの歴史に特筆されるべき事件で、現代音楽分野でも注目すべき作品が生まれています。ただし、アコースティック楽器の奏者を軸にレパートリーが発展してきたクラシック界では、こうした楽曲は知る人ぞ知る作品となっています。
当イベントでは、アコースティック、エレキの双方を弾きつつ先鋭的な活動を続ける山田岳さんにご登壇いただき、これらの、「ギタリストも知らない」現代ギターの興味深い作品群について、演奏を交えて語っていただきます。
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演奏曲目
モートン・フェルドマン≪The Possibility of a New Work for Electric Guitar≫(1966)(エレキギターソロ)
松平頼曉≪Grating≫(1998)(クラシックギター:ガット弦ソロ)
ファウスト・ロミテッリ≪Trash TV Trance≫(2002)(エレキギターソロ)
福井とも子≪a color song III≫(2013)(フォークギター:スチール弦ソロ)
足立智美《どうしてひっぱたいてくれずに、ひっかくわけ?》(2011)(エレキギターソロ)
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【お話・演奏】山田岳 (ギター奏者)
【プレゼンター・訊き手】 石塚潤一 (音楽批評)
【日時】2017年3月26日(日) 17時開始(開場16時30分)
【入場料】一般予約:2000円 学生予約:1500円 当日:2300円
【予約】junichi.ishizuka@gmail.com まで、お名前、人数、御連絡先を記載の上お送りください。
Facebookのイベントページでも参加表明いただけます。
【会場】練馬区石神井 御嶽神社集会場 (東京都練馬区石神井4-34-9付近。境内に案内あり)
西武新宿線上井草駅より徒歩8分
荻窪駅より西武バス(荻14 上井草経由 石神井公園行き)にて、井草高校下車 徒歩1分
西武池袋線石神井公園駅より西武バス(荻14 上井草経由 荻窪行き)にて、井草高校下車 徒歩1分
【お問い合わせ】メールにてお願いいたします。junichi.ishizuka@gmail.com (石塚)
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山田岳
これまでにギターを佐藤紀雄、長野文憲、徳武正和、D.ゲーリッツの各氏に師事。エリザベト音楽大学ドイツ国立ベルリン‘ハンス・アイスラー音楽大学卒業。第41回日本クラシカルギターコンクール優勝。第38回イタリア・ガルニャーノ国際ギターコンクール最高位。第1回ドイツ・ベルリン国際ギターコンクール第3位入賞。第9回現代音楽演奏コンクール「競楽IX」優勝。第20回朝日現代音楽賞受賞。2006年に渡独。在独中はベルリンを中心とした多くの現代音楽シリーズに出演。とりわけ久保摩耶子作曲「イザナミの涙」「イザナギの叫び」の初演・録音は好評を博し、ベルリン文化放送などのメディアにも取り上げられた。2009年帰国。
現在、東京を拠点に全国各地でのリサイタル活動や新作初演のほか、アンサンブル・ノマド、Echoアンサンブル・ベルリンなどの国内外の現代音楽アンサンブルへの参加や即興演奏、また造形家・内倉ひとみ氏とのコラボレーションによるサウンドインスタレーションなどの活動を展開している。2010年、自身が主催する現代音楽の演奏を中心としたアンサンブル「Trio ku」において、ベルリン、ハノーファー、ツェペルニックのドイツ3都市の音楽祭に招聘され公演。

石塚潤一
東京都立大学理学研究科物理学専攻修了。2002年度柴田南雄音楽評論賞奨励賞受賞。読売新聞、ミュージックマガジンユリイカ別冊、音楽現代、音楽の友などへ寄稿。現在、Buncademy にて譜面を徹底的に読み込んだ上で作曲家に話を伺う「作曲家に訊く」シリーズを継続中。松平頼暁近藤譲湯浅譲二の各氏にお話を伺う。本シリーズでは、大矢素子(オンドマルトノ)、生頼まゆみ(ツィンバロン)、大石将紀(サクソフォン)、太田真紀(ソプラノ歌手)に登壇いただく。

{音楽}4年目の音楽現代

音楽現代2013年9月号に演奏会評を1本寄稿してより、一号欠けることなく執筆を続けてきた。4年目に入るに当たり、さらに改めて記事を作ることとする。とくに2016年12月号は、小特集の殆ど全てを私が執筆した異例の号なので、是非入手しお読み頂きたい。




音楽現代8月号

音楽現代 2017年 08 月号 [雑誌]

音楽現代 2017年 08 月号 [雑誌]

特集記事 日本の作曲界をつくった作曲家の軌跡とレガシー
松村禎三
演奏会評
・コンポージアム2017 ハインツ・ホリガー≪スカルダネッり・ツィクルス≫(5月25日)→記事中の日付(28日)は間違いです
・コンポージアム2017 武満徹作曲賞(5月28日)
・Music Tomorrow 2017(6月9日)
ハインツ・ホリガー オーボエ・トリオ(6月11日)
ラッヘンマンの肖像(6月17日)
CD評
フィリップ・グラス ピアノワークス
・會田瑞樹「ヴィブラフォンのあるところ」
フィリップ・グラス:ピアノ・ワークス

フィリップ・グラス:ピアノ・ワークス

ヴィブラフォンのあるところ

ヴィブラフォンのあるところ



音楽現代7月号
音楽現代 2017年 07 月号 [雑誌]

音楽現代 2017年 07 月号 [雑誌]

特別寄稿 2人の作曲家の軌跡とレガシー
・諸井三郎
黛敏郎
演奏会評
ローザス《時の渦 vortex temporum》(5月6日)
CD評
・新野将之「スネアは唸り、そして飛翔する」
・マックス・リヒター「From Sleep」
NIKU-9009 「スネアは唸り、そして飛翔する」 新野将之(スネアドラム)

NIKU-9009 「スネアは唸り、そして飛翔する」 新野将之(スネアドラム)

FROM SLEEP

FROM SLEEP



音楽現代6月号
音楽現代 2017年 06 月号 [雑誌]

音楽現代 2017年 06 月号 [雑誌]

特集 今、この指揮者のマーラーが”凄い”、”聴かせる”、”面白い”
・21世紀のマーラー演奏はギーレンよりはじまる
演奏会評
読売日本交響楽団第567回定期演奏会 メシアンドビュッシーバルトーク(4月15日)
東京都交響楽団第892回定期演奏会 ジョン・アダムズ他(4月18日)
CD・DVD評
・ヴァインベルク 室内交響曲 
細川俊夫 「海、静かな海」 
ヴァインベルク:室内交響曲第1番-第4番、ピアノ五重奏曲

ヴァインベルク:室内交響曲第1番-第4番、ピアノ五重奏曲



音楽現代5月号
音楽現代 2017年 05 月号 [雑誌]

音楽現代 2017年 05 月号 [雑誌]

演奏会評
・ヴォクスマーナ第37回演奏会(3月5日)
・東京混声合唱団第242回定期(3月15日)
※以上は、合唱の「今」を歌う2つの合唱団 として巻頭アートページに掲載
大阪フィルハーモニー交響楽団第50回東京定期(2月22日)
三村奈々恵 マリンバ・リサイタル(2月24日)
新日本フィル #569(2月25日)
スティーヴ・ライヒ80歳記念演奏会(3月2日)
・井上郷子ピアノ・リサイタル#26(3月5日)
CD評
・児玉桃 ドビュッシー細川俊夫 
安田謙一郎 20・21世紀の無伴奏チェロ 
Debussy/Hosokawa: Point & Line

Debussy/Hosokawa: Point & Line

3 つのコラール〜20-21世紀の無伴奏チェロ〜

3 つのコラール〜20-21世紀の無伴奏チェロ〜



音楽現代4月号
音楽現代 2017年 04 月号 [雑誌]

音楽現代 2017年 04 月号 [雑誌]

演奏会評
読売日本交響楽団 第566回定期演奏会 カンブルラン指揮メシアン彼方の閃光≫(1月31日)
・高橋治子マリンバリサイタル(1月22日)米高橋の「高」は正確には「郄」です。
新日本フィルハーモニー交響楽団 #568 オール武満プロ(1月26日)
・日本現代音楽協会(現音) アンデパンダン(2月1日、2日)
CD評
・ローラン・テシュネ チェンバロ+パーカッション III
・鳥が飛ぶ 佐藤弘和作品集
チェンバロ+パーカッションIII

チェンバロ+パーカッションIII

  • アーティスト: ローラン・テシュネ,藤本隆文,金子仁美,久木山直,池田哲美,糀場富美子,法倉雅紀,夏田昌和,セバスチャン・ベランジェ,遠藤雅夫,三瀬和朗,大家百子,松下功,エディソン・デニソフ,ローラン・テシュネ(チェンバロ),藤本隆文(パーカッション)
  • 出版社/メーカー: ALM RECORDS
  • 発売日: 2017/02/07
  • メディア: CD
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鳥が飛ぶ ー佐藤弘和作品集ー

鳥が飛ぶ ー佐藤弘和作品集ー

書評
細川俊夫 音楽を語る──静寂と音響、影と光(細川俊夫, ヴァルター?ヴォルフガング・シュパーラー[聞き手], 柿木伸之 訳)
細川俊夫 音楽を語る──静寂と音響、影と光

細川俊夫 音楽を語る──静寂と音響、影と光



音楽現代3月号
音楽現代 2017年 03 月号 [雑誌]

音楽現代 2017年 03 月号 [雑誌]

演奏会評
・作曲家の個展II 西村朗・野平一郎(10月28日)
・日本現代音楽協会(現音) 競楽(12月4日)
・日本現代音楽協会 リゲティ(12月11日)
・東京混声合唱団第241回定期演奏会(12月16日)
・アンサンブル室町による メリークリスマス エリック・サティ(12月25日)
・穏やかな≪会話≫1松本憲治作品展(12月27日)
CD評
三村奈々恵 マリンバ・クリスタル 〜祈り〜
・藤元高輝 武満徹ギター作品集
マリンバ・クリスタル~祈り~

マリンバ・クリスタル~祈り~

武満 徹:ギター作品集

武満 徹:ギター作品集

書評
柴田南雄 音楽会の手帖
柴田南雄 音楽会の手帖

柴田南雄 音楽会の手帖



音楽現代2月号
音楽現代 2017年 02 月号 [雑誌]

音楽現代 2017年 02 月号 [雑誌]

特集:大作曲家の系図<2>
ジョン・ケージ
演奏会評
・日本フィルハーモニー交響楽団 第686回定期演奏会(12月9日)
CD評
ルノー・カピュソン 3つの委嘱作品
3つの委嘱作品集

3つの委嘱作品集



音楽現代1月号
音楽現代 2017年 01 月号 [雑誌]

音楽現代 2017年 01 月号 [雑誌]

演奏会評
柴田南雄生誕100年・没後20年記念 山田和樹が次代に残したい音楽(11月7日)
サントリーホール30周年記念作曲委嘱 M=A・ターネジ「HIBIKI」(11月12日)
・2人のピアニストによる湯浅譲二作品展(10月27日)
・アンサンブル・インタラクティブ・トキオ 丹波明50年の歩み(10月21日)
・故入野義朗 生誕95年記念コンサート(11月14日)
CD評
スティーヴ・ライヒ クリスチャン・ヤルヴィ デュエット
・邦楽四重奏団 野田暉行作品集
スティーヴ・ライヒ:デュエット

スティーヴ・ライヒ:デュエット

野田暉行 邦楽作品集

野田暉行 邦楽作品集



音楽現代12月号
音楽現代 2016年 12 月号 [雑誌]

音楽現代 2016年 12 月号 [雑誌]

特別企画<2> 武満徹 没後20年記念
湯浅譲二武満徹を語る(インタビュー、構成)
・「実験工房の作曲家」による20の作品
・書評 武満徹に関する2冊の本
武満徹・音楽創造への旅

武満徹・音楽創造への旅

武満徹 ある作曲家の肖像

武満徹 ある作曲家の肖像

演奏会評
・没後20年 武満徹 オーケストラ・コンサート(10月13日)
サウンド・ライブ・トーキョー2016 ツァイトクラッツァー×灰野敬二(9月27日)


音楽現代11月号
音楽現代 2016年 11 月号 [雑誌]

音楽現代 2016年 11 月号 [雑誌]

演奏会評 サントリー芸術財団 サマーフェスティバル2016
・国際作曲家委嘱シリーズvol.39 カイヤ・サーリアホ(8月24日:室内楽、30日:管弦楽
・佐藤紀雄がひらく(8月22日、27日)
・板倉康明がひらく(8月25日、29日)
武満徹≪ジェモー≫ 特別公演(8月26日)
芥川作曲賞選考演奏会(8月28日)
CD評
コンラッド・タオ ピクチャーズ 〜展覧会の絵
ピクチャーズ~展覧会の絵

ピクチャーズ~展覧会の絵



音楽現代10月号
音楽現代 2016年 10 月号 [雑誌]

音楽現代 2016年 10 月号 [雑誌]

演奏会評
NHK交響楽団 Music Tomorrow 2016 (6月28日)
・東京交響楽団 名曲全集第119回 伊福部昭(7月10日)
・ヴォクスマーナ第35回定期演奏会(7月29日)


音楽現代9月号
音楽現代 2016年 09 月号 [雑誌]

音楽現代 2016年 09 月号 [雑誌]

CD評
一柳慧 交響曲第8番、第9番
藤倉大オーケストラル・ワークス
一柳慧:交響曲第8番「リヴェレーション 2011」[オーケストラ版]&交響曲第9番「ディアスポラ」

一柳慧:交響曲第8番「リヴェレーション 2011」[オーケストラ版]&交響曲第9番「ディアスポラ」


{音楽}演奏家に訊く vol.4 ソプラノ歌手 太田真紀

山羊座の歌≫は、イタリアの作曲家:ジャチント・シェルシ(1905-1988)が、声楽家:平山美智子(1923―)の協力のもと作曲/初演した全20曲、演奏時間1時間に及ぶ歌曲チクルスです。声の可能性を極限まで追求したこの作品は、長らく平山美智子以外には演奏不可能な作品とされてきました。

太田真紀さんは、ローマの平山美智子氏のもとでシェルシ作品を研究し、昨年秋に、東京で≪山羊座の歌≫全曲を歌ったソプラノ歌手です。今回、太田さんをお迎えし、≪山羊座の歌≫を中心としたシェルシ作品についての最近の研究/演奏におけるトピックに加えて、現代声楽作品への取り組み全般に関してお話を伺います。

オンディオーラという電子楽器での即興演奏を録音し、これをアシスタントに採譜/構成させる、という形で創作を行ってきたシェルシの作品については、音楽界でも未だ様々な意見があります。しかし、その表出力の高さが、欧米を中心に再評価されてきた今日、シェルシ作品について思考することは、単なる作曲家研究の域を超えた意義を持つこととなるでしょう。皆様のご参加をお待ちしております。
 
【お話・演奏】太田真紀 (ソプラノ歌手)
【プレゼンター・訊き手】 石塚潤一 (音楽批評)
【日時】2016年11月20日(日) 17時開始(開場16時30分)
【入場料】2000円(学生1500円 学生証提示をお願いいたします)
【予約】当ページにて参加表明いただくか、junichi.ishizuka@gmail.com まで、お名前、人数、御連絡先を記載の上お送りください。
【会場】御嶽神社集会場 (東京都練馬区石神井4-34-9 近く)。定員30名。
西武新宿線上井草駅より徒歩8分
荻窪駅より西武バス(荻14 上井草経由 石神井公園行き)にて、井草高校下車 徒歩1分
西武池袋線石神井公園駅より西武バス(荻14 上井草経由 荻窪行き)にて、井草高校下車 徒歩1分

【登壇者プロフィール】
太田真紀
同志社女子大学学芸学部声楽専攻卒業。同大学音楽学会《頌啓会》特別専修生修了。大阪音楽大学大学院歌曲研究室修了。東京混声合唱団のソプラノ団員として活動後、文化庁新進芸術家海外研修制度にてローマに滞在し、ジャチント・シェルシの作品をコラボレイターである平山美智子氏のもとで研究した。2013年にはローマのイザベラ・シェルシ財団でのコンサートで平山氏へ捧げられたシェルシの作品を世界初演し、イタリアのラジオCEMATにて放送された。ケルン大学ではシェルシ作品による無伴奏ソロリサイタルを開催。2015年はSound Live Tokyoフェスティバルにて「山羊座の歌」全曲を演奏した。またバーゼルで開催されているシェルシ・フェスティバルへ毎年出演している。これまでに三ツ橋敬子指揮いずみシンフォニエッタ大阪定期演奏会ソリストとして出演したほか、メディチ芸術祭(ローマ)、ヌオヴァコンソナンツァ・フェスティバル(ローマ)、ローマ・ケルン・パリ日本文化会館、武生国際音楽祭、東京オペラシティリサイタルシリーズ"B→C"、サントリー芸術財団サマーフェスティバル、ニュイ・ブランシュ Kyoto2016他に出演、活発な演奏活動を行っている。

石塚潤一
東京都立大学理学研究科物理学専攻修了。2002年度柴田南雄音楽評論賞奨励賞受賞。読売新聞、ミュージックマガジンユリイカ別冊、音楽現代、音楽の友などへ寄稿。現在、Buncademy にて譜面を徹底的に読み込んだ上で作曲家に話を伺う「作曲家に訊く」シリーズを継続中。松平頼暁近藤譲湯浅譲二の各氏にお話を伺う。シェルシ関連では、2013年に、太田真紀、松平頼曉の各氏、イタリアの演奏団体nuova consonanzaとともに、コンサート「平山美智子 90歳の軌跡」と関連シンポジウムを企画・制作した。

演奏家に訊く vol.3 サクソフォン奏者 大石将紀

サクソフォンは、1840年代に発明された比較的新しい楽器ではありますが、現在、極めてメジャーな楽器のうちの一つとなっています。ただ、その知名度の大部分は、ジャズやポピュラー音楽の偉大な先行者たちの業績によるもので、クラシック−現代音楽におけるサクソフォンの魅力は、未だ知る人ぞ知るものであることも事実です。

クラシック−現代音楽におけるサクソフォンの魅力に、音色の豊かさに加え、演奏における極めて高度なコントロール能力が挙げられましょう。今回、1月の全曲無伴奏ソロ作品によるリサイタルで、微視的ともいえる音色のコントロールを披露された大石将紀さんにご登場いただき、クラシック‐現代音楽におけるサキソフォンの魅力と、邦人作品を中心としたレパートリーの可能性について語っていただきます。

楽器の歴史の大まかなところから、譜面を具体例とした細かい話、音色の制御から、現代音楽の演奏家にとっての即興演奏についての位置づけまで。極めて貴重なお話が伺える会になるかと思います。奮ってご参加ください。

【お話・演奏】 大石将紀(プレゼンター、訊き手 石塚潤一)
【日時】2016年9月25日(日) 18時開始(開場17時30分)
【入場料】2000円(学生1500円 学生証提示をお願いいたします)
【予約】当ページにて参加表明いただくか、junichi.ishizuka@gmail.com まで、お名前、人数、御連絡先を記載の上お送りください。
【会場】御嶽神社集会場 (東京都練馬区石神井4-34-9 近く)。定員30名。
西武新宿線上井草駅より徒歩8分
荻窪駅より西武バス(荻14 上井草経由 石神井公園行き)にて、井草高校下車 徒歩1分
西武池袋線石神井公園駅より西武バス(荻14 上井草経由 荻窪行き)にて、井草高校下車 徒歩1分

登壇者プロフィール

大石将紀

東京藝術大学卒業、同大学大学院修了。2001年渡仏しパリ国立高等音楽院に入学。02年から2年間文化庁派遣芸術家海外研修員として研鑽を積む。05年に同高等音楽院サクソフォン科、室内楽科を、06年には即興演奏科を全て最優秀の成績で卒業。さらに05年より同音楽院第3課程室内楽科(サクソフォン四重奏)に進み07年に修了。08年に帰国し、東京オペラシティ文化財団主催「B→C」に出演。これまでにダヴォス国際音楽祭(スイス)、サントリーサマーフェスティバル、武生国際音楽祭、東京オペラシティ文化財団コンポージアム、横浜みなとみらいホール「JUST COMPOSED」などに出演。また(財)地域創造の支援アーティストとしてアウトリーチを展開するなど幅広く活動している。2014年所属する現代音楽グループ「東京現音計画」で第13回サントリー芸術財団佐治敬三賞受賞。東京藝術大学東邦音楽大学洗足学園音楽大学非常勤講師(2015年現在)公式ウェブサイト: www.m-oishi.com


石塚潤一

東京都立大学理学研究科物理学専攻修了。2002年度柴田南雄音楽評論賞奨励賞受賞。読売新聞、ミュージックマガジンユリイカ別冊、音楽現代、音楽の友などへ寄稿。現在、Buncademy にて譜面を徹底的に読み込んだ上で作曲家に話を伺う「作曲家に訊く」シリーズを継続中。松平頼暁近藤譲湯浅譲二の各氏にお話を伺う。サキソフォン関連では、二人のサキソフォン奏者:菊地成孔大谷能生両氏の著書「憂鬱と官能を教えた学校 【バークリー・メソッド】によって俯瞰される20世紀商業音楽史」に、「標柱 シリンガーとバークリーの理論をめぐって」を寄稿したことがあった。吹奏楽経験者。御嶽神社宮司


石塚よりさらに一言

一時期、クラシカル・サクソフォンに非常な興味をもっていたことがあって、グラズノフイベールといった基本的なレパートリーから、クセナキスやケージの4重奏までいろいろな音源を集め、ケックランやデニソフに至っては、ピアノ・パートをさらってみたこともあったのですが、循環呼吸を駆使する韓国のインプロヴァイザー:姜泰煥の音楽に接した頃から、クラシカル・サクソフォンの世界から距離を置くようになっておりました。
それは、クラシカル・サクソフォンのトレードマークである、ビロードのような甘い音色、というものの逆説的な単調さを意識するようになってしまったからなのですが、今年1月に大石さんのリサイタルで聴いた武満徹の≪ディスタンス≫に、そういったネガティブな印象を払拭する魅力を感じ、今回、特にお願いしてご登壇いただく次第です。
以上のような経緯もあり、私は現在、クラシカル・サクソフォンの魅力を無条件に肯定する立場にはいないわけですが、ポピュラー音楽や即興音楽の最先端で日々行われているユニークな実践を参照してもなお、どのような可能性がクラシカル・サクソフォンの世界に残されているのか、ということを、歴史的な文脈から、さまざまな現代作曲家の実践例、これらを参照しつつ、煮詰めていく会になれば、と考えています。
若い作曲家や、演奏家、それからジャンルを問わず先鋭的な音楽を愛する方々にとって、得るものの多い場となると思います。それに、たとえもしも、トーク部分から得るものが全くなかったとしても、大石さんの演奏する武満とシェルシを至近距離で聴けるだけで、入場料の元は十分に取れるではないですか。
熱意ある皆様のご参加をお待ちしております。

演奏家に訊く vol.2 ツィンバロン奏者 生頼まゆみ 開催のお知らせ



ツィンバロンはハンガリーを中心とした中央ヨーロッパの民族楽器で、ピアノの弦を撥で直接叩くかのような音色に特徴があります。実際、その機能は初期のピアノ製作者たちの心を捉え、ピアノのダンパーペダルのシステムはツィンバロンを参考に生み出されたといいます。

ロマ(ジプシー)の音楽でしばしば使用されてきたツィンバロンですが、コダーイの「ハーリ・ヤーノシュ」組曲など、クラシック音楽でも使用され、現代では、ブーレーズ≪レポン≫、デュティユー≪空間の神秘≫、≪ヴァイオリン協奏曲「夢の樹」≫、クルターグ≪亡きR.V.トュローソヴァのメッセージ≫、ホリガー≪ヴァイオリン協奏曲≫など、ソロ・室内楽からオーケストラ作品まで、優れた作品がこの楽器のために生み出されています。

今回、西欧で唯一ツィンバロン科のある、フランス国立ストラスブール地方音楽院でディプロムを取得された生頼(おうらい)まゆみさんをゲストに迎え、この楽器の魅力と様々な演奏方法について、演奏を交えて語って頂きます。伝統奏法にはない様々な奏法が、近年、現代音楽家たちとの協働の中で開発されており、こうした試みを検証しつつ、この楽器の新たなる可能性を思考できればと思います。奮ってご参加ください。





演奏家に訊く vol.2 ツィンバロン奏者 生頼まゆみ
【お話・演奏】生頼まゆみ (プレゼンター、訊き手 石塚潤一)
【日時】2016年7月24日(日) 18時開始(開場17時30分)
【入場料】2000円(学生1500円 学生証提示をお願いいたします)
【予約】当ページにて参加表明いただくか、junichi.ishizuka@gmail.com まで、お名前、人数、御連絡先を記載の上お送りください。
【会場】御嶽神社集会場 (東京都練馬区石神井4-34-9 近く)。定員30名。

西武新宿線上井草駅より徒歩8分
荻窪駅より西武バス(荻14 上井草経由 石神井公園行き)にて、井草高校下車 徒歩1分
西武池袋線石神井公園駅より西武バス(荻14 上井草経由 荻窪行き)にて、井草高校下車 徒歩1分







【登壇者プロフィール】 
 
生頼まゆみ

西欧で唯一ツィンバロン科のある、フランス国立ストラスブール地方音楽院でディプロムを取得し、同時にストラスブール市賞受賞。また、審査員満場一致の最高位の成績でコンサート奏者資格を取得。ツィンバロン ソロ奏者として、国立ローマ・サンタ・チェチリア管弦楽団、SWRバーデンバーデン、フライブルグ交響楽団、ゲッティンゲン交響楽団、フランス国立ラインオペラ等のほか、2013年ヴェネツィアビエンナーレにてパドヴァ・ヴェネト管弦楽団とツィンバロンコンチェルトを共演し好評を博す。現代音楽グループ、Ensemble Accroche Note、Ensemble Lineaのメンバーとして活動後日本へ帰国し、ラ・フォル・ジュルネ新潟などでのソロリサイタルや、アンサンブルノマド定期演奏会にゲスト出演するなどの演奏活動、CD録音などに参加している。トーキョーワンダーサイトExperimental Sound,Art&Performance Festival 2009特別賞受賞。

石塚潤一

東京都立大学理学研究科物理学専攻修了。2002年度柴田南雄音楽評論賞奨励賞受賞。読売新聞、ミュージックマガジンユリイカ別冊、音楽現代、音楽の友などへ寄稿。現在、Buncademy にて譜面を徹底的に読み込んだ上で作曲家に話を伺う「作曲家に訊く」シリーズを継続中。松平頼暁近藤譲湯浅譲二の各氏にお話しを伺う。ツィンバロンを愛用した2人の作曲家:デュティユとクルターグを含む、現代作曲家10人の10作品について解説した原稿が、発売中の音楽現代7月号に掲載されている。

湯浅譲二×西川竜太 対談

 先月の終わりに、湯浅譲二、西川竜太両氏の対談を司会し、その模様が今月18日に発売された、「音楽の友」7月号(音楽之友社)に特集記事「声と言葉の可能性、「歌」への創造」として掲載されています。1時間半ほどの対談を収録し、文字に起こしてみたら一万六千字くらいになりましたが、それを約四分の一に濃縮しましたので、かなり読み応えのあるものになったかと。是非、お読みいただければ、と思います。

音楽の友 2016年7月号

音楽の友 2016年7月号