演奏家に訊く vol.8 クラリネット奏者 菊地秀夫

クラリネットは幸運な楽器だとつくづく思う。1700年頃誕生した比較的新しい楽器でありながら、オーケストラの標準編成へと組み込まれるのと時を同じくして、モーツァルトにより飛び切りの協奏曲、五重奏曲が作曲され、以後、ブラームスウェーバードビュッシープーランク。素晴らしい名曲に恵まれている。
現代においてもクラリネットの名作は多く、独奏曲に限っても、管楽器ではフルートに次ぐ数の作品が生み出されているといえよう。ラッヘンマンのような楽器の極限的性能を駆使する作曲家が、クラリネットのための名品を作曲しているのも良く知られるところ。今回は、アンサンブル・ノマドクラリネット奏者として、現代演奏の最前線で活躍される菊地秀夫さんを迎え、氏の活動を踏まえての様々なお話を披露頂く。クラリネット独奏をメインとした、ミニ・コンサートも予定されている。ご期待いただきたい。

演奏曲:

オリヴィエ・メシアン:《時の終わりのための四重奏曲》 より 第三楽章 鳥たちの深淵
松平頼暁:《ポリクロノメトリー》
スティーヴ・ライヒ: 《ニューヨーク・カウンターポイント》
星谷丈生:《祖先の歌 III》

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【お話・演奏】菊地秀夫 (プレゼンター、訊き手 石塚潤一)
【日時】2017年9月30日(土) 18時開始(開場17時30分)
【入場料】一般 2000円 予約学生1500円 学生証提示をお願いいたします。
【予約】junichi.ishizuka@gmail.com まで、お名前、人数、御連絡先を記載の上お送りください。
【会場】御嶽神社集会場 (東京都練馬区石神井4-34-9 近く)。定員30名。
西武新宿線上井草駅より徒歩8分
荻窪駅より西武バス(荻14 上井草経由 石神井公園行き)にて、井草高校下車 徒歩1分
西武池袋線石神井公園駅より西武バス(荻14 上井草経由 荻窪行き)にて、井草高校下車 徒歩1分

登壇者プロフィール:
菊地秀夫:
桐朋学園大学音楽学部演奏学科卒業。これまでにクラリネットを二宮和子氏に、室内楽を鈴木良昭、三善晃の各氏に師事。
1993年、日本現代音楽協会主催コンクール「競楽?」にて内山厚志氏とのクラリネット・デュオで第2位受賞。1994年、東京文化会館新進音楽家デビューオーディション合格。1995年、新しい世代の芸術祭にて初リサイタル開催(北とぴあ・つつじホール)。1996年、ドイツ・ダルムシュタット音楽祭にて奨学生賞受賞。1997年よりアンサンブル・ノマドのメンバーとなり、現在に至る。2003年、同アンサンブルメンバーとして、サントリー音楽財団第2回佐治敬三賞を受賞。ヨーロッパ・南米・アジアでの同団体の多数の海外音楽祭での招待公演で演奏する。また、各地での公演の際は、周辺の病院・学校等でのアウトリーチコンサートにも精力的に取り組んでいる。
スタジオワークも活発に行い、多数のCMや映画音楽等を収録。坂田明氏、黒田京子氏、吉野弘志氏など、ジャズミュージシャンとのコラボレーションも行ってきた。
札幌大谷大学芸術学部専任講師。現在は東京を拠点に活動する。音楽企画・演奏団体「OFFICE でく」代表。
石塚潤一:
東京都立大学理学研究科物理学専攻修了。2002年度柴田南雄音楽評論賞奨励賞受賞。読売新聞、ミュージックマガジンユリイカ別冊、音楽現代、音楽の友などへ寄稿。Buncademy にて譜面を徹底的に読み込んだ上で作曲家に話を伺う「作曲家に訊く」シリーズを開催。松平頼暁近藤譲湯浅譲二の各氏にお話しを伺う。本企画は、これの演奏家バージョンとして企画され、これまでに、大矢素子、生頼まゆみ、大石将紀、太田真紀、山田岳、多井智紀の各氏に登壇いただいている。