演奏家に訊く vol.9 バリトン歌手 松平敬

 カールハインツ・シュトックハウゼンの生誕90年に当たる本年、「演奏家に訊く」は最初の登壇者にバリトン歌手の松平敬氏を迎えます。松平氏は世界的にも先鋭的な活動を続けている声楽家の一人で、とりわけ、日本におけるシュトックハウゼン作品の第一人者として知られています。

 楽器の歴史を起点に、現代奏法の可能性を議論してきた本シリーズですが、声楽のための現代作品は百花繚乱。よって今回は、松平氏が初演/演奏してきた種々の作品を軸にお話を伺っていくことになります。むろん、シュトックハウゼンはその中心となるでしょう。どうかご期待ください。

【演奏曲】
ジョン・ケージ ≪龍安寺
カールハインツ・シュトックハウゼン ≪シュピラール≫

【お話・演奏】松平敬 (プレゼンター、訊き手 石塚潤一)
【日時】2018年1月28日(日) 18時開始(開場17時30分)
【入場料】予約一般 2000円 予約学生1500円 学生証提示をお願いいたします。
【予約】当ページにて参加表明いただくか、junichi.ishizuka@gmail.com まで、お名前、人数、御連絡先を記載の上お送りください。
【会場】御嶽神社集会場 (東京都練馬区石神井4-34-9 近く)。定員30名。
西武新宿線上井草駅より徒歩8分
荻窪駅より西武バス(荻14 上井草経由 石神井公園行き)にて、井草高校下車 徒歩1分
西武池袋線石神井公園駅より西武バス(荻14 上井草経由 荻窪行き)にて、井草高校下車 徒歩1分

【登壇者プロフィール】
松平敬(声、バリトン
愛媛県宇和島市に生まれる。東京芸術大学卒業、同大学院修了。現代声楽曲のスペシャリストとして、湯浅譲二松平頼暁池辺晋一郎西村朗近藤譲三輪眞弘など100曲以上の作品を初演する。また、9度に及ぶシュトックハウゼン講習会参加の経験を生かし、『私は空を散歩する』、『歴年』などシュトックハウゼンの演奏至難な大作の日本初演に携わる。全曲無伴奏独唱曲によるリサイタル、東京23区の区歌・愛唱歌を網羅する演奏会など、独創的な企画も話題を呼ぶ。2012年のサントリー芸術財団サマーフェスティバル、クセナキス『オレステイア』公演では、3オクターヴの音域を駆使した壮絶な歌唱が、新聞各紙などから高い評価を得た。CD録音においても、一人の声の多重録音を駆使した『MONO=POLI』(平成22年度文化庁芸術祭レコード部門優秀賞)及び『うたかた』、一柳慧、ケージなど、通常の五線譜を使用しない作品ばかりを集めた『エクステンデッド・ヴォイセス』と、個性的なアルバムを発表。2015年8月には、チューバの橋本晋哉氏とのユニット「低音デュオ」による初めてのCD『ROTATION』がリリースされた。現在、聖徳大学文教大学講師、日本声楽アカデミー会員。低音デュオ、双子座三重奏団メンバー。[2017年5月現在]

石塚潤一(音楽批評など)
 東京都立大学理学研究科物理学専攻修了。2002年度柴田南雄音楽評論賞奨励賞受賞。読売新聞、ミュージックマガジンユリイカ別冊、音楽現代、音楽の友などへ寄稿。現在、Buncademy にて譜面を徹底的に読み込んだ上で作曲家に話を伺う「作曲家に訊く」シリーズを展開し、松平頼暁近藤譲湯浅譲二の各氏にお話しを伺う。昨年は演奏会「近藤譲 七十歳の径路」の制作に参加、CD「近藤譲合唱作品集」のライナーを執筆したりもする。また、たまに写真を撮影する。たとえばこのページの写真とか。