音楽

クァルテット・エクセルシオの武満、そしてクセナキス

6日 19:15 第一生命ホール 武満徹:「ランドスケープ?」クセナキス:「テトラ」 武満徹:「ア・ウェイ・アローン」 クセナキス:「テトラス」 武満徹:「アントゥル=タン」(Ob.古部賢一) 1994年、桐朋学園の学生で結成され、日本では数少ない常設の弦楽4…

モートン・フェルドマン「Trio」(1980)日本初演@静岡音楽館

18:00 静岡音楽館 野平一郎が芸術監督をつとめていることから、静岡音楽館では都内でのホールでも見かけないような意欲的なコンサートが行われることが、たまに、ある。今回は高橋アキがマーク・サバット、ローハン・デ・サラムとともにモートン・フェルドマ…

蛭多令子ピアノリサイタル 〜西村朗の世界〜

14:00 東京文化会館 オール西村朗プログラム オパール光のソナタ夜光薔薇の変容 カラヴィンカ光の雫(委嘱初演)「ヴィシュヌの化身」より> アンコール星の鏡 正直、オペラシティが委嘱した弦楽4重奏曲第4番「ヌルシンハ」には幾らかの疑問も持った西村朗…

ジョン・ケージ「ユーロペラV」日本初演

15:0020:00サントリーホール小ホール(ブルーローズ) サントリーが開発した青いバラにちなみ、新たにブルーローズと愛称がつけられた、サントリーホール小ホールでの「ユーロペラV」日本初演へと出かける。接近する台風の影響で風も雨も強く、青バラならぬ…

富樫雅彦の逝去に寄せて

原宿アコスタジオでの大井浩明リサイタルの流れで食事をしていた際、野々村禎彦さんらから富樫雅彦が亡くなったとの話を聞いて驚く。帰宅してからチェックした各種日記や記事によれば8月22日のことだったそうで、これで8月22日はドビュッシーとシュトックハ…

井上郷子リサイタル@所沢市立松井公民館

10日 14:00 所沢市立松井公民館 リュック・フェラーリの作品を中心に据えた、2月25日のリサイタルのパンフレットに挟まっていた、手作りのチラシで知ることとなった公演。方法マシンによる「ハノンの全曲演奏会」と迷ったが(特に3度をはじめとした重音進行…

国立音楽大学でDSD録音について考える

国立音楽大学の図書館から借りていた3冊の本、返却期限を過ぎていたことに気付き、車で玉川上水まで出かける。 返却カウンターへ行き本の返却を済ませ、松平頼則のセレナード(フルートと室内アンサンブルのための、1962)のスコアでも閲覧しようと検索に向…

第1回佼成ウインドオーケストラ作曲コンクール

26日 14:30東京芸術劇場大ホール 今夏の芥川作曲賞以後、作曲賞と名のつくものには極力出かけてみることにしている。プロフェッショナルの吹奏楽団として世界的にも名高い佼成ウィンドオーケストラが公募し、三善晃、西村朗、北爪道夫、松下功といった面々が…

山根孝司クラリネット・リサイタル

12日 17:00 トーキョーワンダーサイト渋谷 Thomas Tallis (1505-1585) > Enrique Raxach (1932- ) > 田村文生 (1968- ) > Antoine Prawreman (?) > Jonathan Harvey (1939- ) > Karel Goeyvaerts (1923-1993) > Steve Reich (1936-) > Thomas Tallis (1505-1…

松本俊夫「映像の変革」@川崎市民ミュージアム

「銀輪」(1956)でのデビューから50年という節目を迎えた松本俊夫の創作を俯瞰する特集が、川崎市市民ミュージアムにて継続中である。松本の作品を、記録映画・実験映画・長編劇映画の3つにカテゴライズし、その大部分を上映して行くという意欲的企画。見…

ガレリアウィンドオーケストラ第4回定期演奏会

18日 午後2時 彩の国さいたま芸術劇場大ホール ガレリアウインドオーケストラの第4回定期演奏会へ出かけてきた。 この、さいたま芸術劇場大ホールはカンバセーション社御用達の日本コンテンポラリーダンス公演のメッカで、他には主に演劇公演に使用される会…

本当は12音な兼田敏

作曲家の成本理香さんが、作曲家:兼田敏についての論文を執筆されたと聞き、早速抜刷りを送付して頂いた(以下敬称略)。 「兼田敏作品の研究(1) ‐作品群の概観と新たな兼田敏像の提案‐」 『金城学院大学論集』人文科学編:第2巻第2号(2006) 109−123 兼田…

ハンツ・ド・ヨング サクソフォンリサイタル

25日19:00新大久保 スペースDO ハンツ・ド・ヨング(HANS DE JONG) サクソフォン リサイタル 東京公演 クロード・ドビュッシー:ラプソディ ハンツ・ド・ヨング:夢、そして錯乱1-2 鍋島佳緒里:アナザー・ダンス(委嘱・世界初演)鈴木治行:編み目(世界初…

叔父のことを書く

音楽批評なんてものを仕事にしているが、音楽的な家庭に育ったという自覚はない。小さな頃は、身のまわりにクラシックのレコードなどなかったし、茶の間におけるテレビのチャンネルの全権を握っていた父は、家族に歌番組を見せることすらなかった。 だが、そ…

シュトックハウゼンの「モメンテ(瞬間)」

3月27日 Uplink X 21:30 リュック・フェラーリが撮った一連のドキュメンタリーシリーズのうち、既に3本を観ることが出来ましたが、その中でもダントツの逸品がこれ。「映像のモンダージュという点で一番成功した」がゆえに、フェラーリ自身が一番気に入って…

ベルナール・パルメジャーニ(パルメジアーニ)アクースモニウム・ライブ

7月2日は、ベルナール・パルメジャーニ(1927-)のアクースモニウム・ライブに。午後の部、夜の部ともに鑑賞。 1960年にパリのミュジーク・コンクレートの実験グループであるGRMに参加したパルメジャーニ。このGRMには、創設者であるシェフェールをはじめ、…

ジョルジュ・アペルギス再び

19:00 津田ホール 月曜日に引き続き、アペルギスの作品を集めた演奏会を聴く。 90年代以降の室内楽曲を中心にプログラムを編成したのは、元ベルギーのイクトゥス・アンサンブルの団員であり、現在はNHK交響楽団の契約団員としての活動の傍ら、幅広い演奏…

ジョルジュ・アペルギスとドナシエンヌ・ミシェル=ダンサック

東京日仏学院エスパス・イマージュ アペルギス Georges Aperghis(1945-)はギリシャ出身で、現在はフランスで活躍する作曲家。昨年に続いての来日である。東京日仏学院エスパス・イマージュで、氏の代表作ともいえる女声のための《レシタシオン》が演奏される…

タモリ倶楽部でのケージ

テレビ朝日の深夜番組:「タモリ倶楽部」にて、ジョン・ケージの作品が取り上げられるというので視聴する。 これは、「解読不可能!?究極の難解楽譜演奏に挑戦」という企画で、130Rのほんこん、清水ミチコ、シャ乱Qのまことが、タモリとともにケージの図形…

亡きラザール・ベルマンのための

去る2月6日に亡くなったピアニスト:ラザール(ラザリ)・ベルマンの思い出。 ベルマンが演奏する「超絶技巧練習曲」(F・リスト)のCDを貸してくれたのは、確か、予備校時代の同級生だったと思う。それまでボレットのCDを聴いてそれなりに満足していた私…